語りえぬものについては、沈黙しなければならない。
朝、テレビでピューリッツァー賞について放映されていた。
賞を取った写真について、
「絶望から懸命に這い上がろうとしている男の写真」
的な言葉で説明していた。
写真から何を感じ取るかは見る側の自由だ。
ファッションの良し悪しを判断するのも、
事件の善悪について判断するのも視聴者だ。
「ほっといてくれ」と思った。
こうやって価値観が固定化されていくのかと、怖くなった。
「語り得ぬものについては沈黙せねばならない。」
ウィトゲンシュタインの言葉。
語り得ぬものについては、安易に語ってはダメだと思う。
ましてはテレビで。